和の世界、パーティドレスを両親にして生まれてきましたクリスマスローズの花です。
ハイブリッドの育種は主にパーティドレス系の系統を中心に行ってきていますが、10年ほど前ならいざ知らず今はなかなかこの系統の株を入手することも難しくなってきているようで、実際のこと10数年ほど前に親株を集めていた頃に手に入れた株の子孫が手元に残っているだけです。
花の外弁はパープルと赤を混ぜた花色、内弁の色は輝くような赤。
内弁の先端には白い覆輪が入り外弁と内弁を分けている感じで、花のサイズは牛乳分の蓋ほどの大きさ、鉢で栽培するには適度な花の大きさではと思っています。
もう一つ、春に花が咲くとともに新葉が出てきますが、この新葉の色はダークなカラス葉。
そしてオリエンタリスの血の濃い花に特徴の花の重さで花首が垂れてくることも少ないのがパーティドレス系の一つの特徴では無いでしょうか。
この系統では幾つかのタイプに分かれてきます。
どちらかというと重い色とされる赤や濃い紫、その花色に個性を与えるのがこの白と黄色の覆輪では無いでしょうか。
写真では気がつかない特徴ですが、この花は八重の花ではありません。
半八重ともアネモネ咲きとも呼ばれるゼミダブルの性質を持ちます。
10年一昔とも言われます。
このクリスマスローズの花を作るのに10年。
アイデアーは浮かんでも、その花を作るのに適した花を探すのが一番の苦労です。
適当に花粉着けを行えば数年後に咲いてくる花のほとんどは捨ててしまわなければなりませんし、かといって狙った花の特徴が裏側に隠れている場合もある。
もしかすると隠れているのではと全てを破棄するわけにもいかず、一部の株は維持しなければなりません。
住宅事情のことを考えると、そうたやすく残せば良いってものでは無いところが苦労の種を蒔いてしまうことになりかねません。
昨年、一昨年と、この系統は色分けして種子の採取もできていて今年は無理にしても来春の今頃にはお届けできる株もお目見えすることと思います。
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